S&A オートクリエイト
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2018年03月12日
馬力にとらわれていませんか?馬力があれば速いと思っている人多いと思います。大体が馬力を言うタイプは結構な確率で使えません。使えないと言うコメントを口にする人種は根っからの乗り手です。土地柄で日本でも有数の山道がありメディアなどでも使われる様な山道も存在します。そんな山道を数十年に渡り根城にしている人種達です。そんな人種が言葉にする使えない=遅い!と言う事になり、馬力があれば速い訳じゃないと本能的に語ります。その事をなんとなく論理的にすると、馬力があるのは悪い事ではなく使える力が出て来るのが遅いと言う意味になると考えます。馬力を測定する機械は計算で成り立っているので計算に当てはめれば馬力だけが高く使えない物が出来ます。馬力はトルク×回転数÷716が基本ならピークトルクが高い回転数で出れば馬力も出ます。最大のトルクは大きく変わらないのであれば回転数が高い所でピークになる様に低い回転数はトルクを抑えて、高い回転数になった時に一気に最大トルクを解放すれば馬力重視のグラフが完成します。でも根っからの乗り手はそれを許しません。グラフがあっても遅い物は遅いと言い放ちます。オフからオンの瞬間に力は100%の開度に向かい少なからずも出力していかなければいけない様です。NAだと右足の親指でのごく僅かアクセルの動きにエンジンが反応しない事で付いて来ないと言い、ターボならブースト計が直ぐに正圧に入るとエンジンに入って無いから上がるんだとか、0ブーストからピークブーストの間に何も無くピークになって加速してたら使えないと。グラフを欲しい人は良いですが、乗って速いや楽しい、気持ち良いはグラフ重視では生まれて来ないと思います。先日、日本NO1のレコードホルダーの方と少し話しましたが馬力出しても遅ければ意味ないからとコメント、方向性は違いますがそのコメントに心の中で嬉しく思いながら賛同しました。心理的には分かるのですが、頼るものや信じ切る事が出来なければ目に見える物を絶対と思う事はある事で、悪い事では無いですが、それが通用しない人種もいるって事でそんな人種の車に携わる事は本当の意味での基本で考えなければならないと思うこの頃で、やっぱり格言のノーマルはいつまでたってもノーマルだからに帰るのかなと思います。
2018年03月07日
同じくクランクメタルです。背面部は脱脂しながら表面のコーティングを取り除くとポリッシュのようになりますが脱脂剤で丁寧に拭き上げました。あまり背面は拘らないのでこのくらいです。
簡単に拭き上げてから2段階目の洗浄です。今度は金属の油分を限りなく0にする薬品で完全脱脂していきます。こうする事でブロックに収めて接触する部分の滑りがなくなりメタルブローを下げられる要因につながります。指を浸けると指先の油分はあっさりとなくなってしまします。そんな劇薬です。メインベアリング部も先程の劇薬を使いキッチリと完全脱脂状態を作りあげます。磨いたような光になりますが、完全脱脂状態が進むとおのずと光沢が出てきます。この作業をしながら谷間の水平ラインを簡単に点検をしておきます。
完全脱脂状態のメタルを完全脱脂状態にしたメインベアリング部に皮脂が付着しない様に入れていきます。クランクキャップ側も同じ手順で進みます。やはり同じ様に谷間の水平ラインを点検しておきます。
クランクシャフトもジャーナル部分を磨きます。なめらかに滑る様に廻すために行っていきます。
クランクシャフトをブロックに納めます。この時にクランクシャフトを絶対の水平と仮定してNO1からNO7まであるメインベアリング部の高さを検討していきます。再度ラインボーリングなど行えばよいのですがクランクに合わせてラインボーリングはできないので、クランクに合わせてメインベアリング部の高さを変えクランクシャフトを絶対水平的に使える様にします。この時にクリアランスの変化が出てしますので、クリアランスと仮想水平が成り立つように入念に調整していきます。クランクキャップ側も同様に行い、クランクシャフトに対しての水平の穴の並びを作ります。それが完成したらオイルをたっぷりとメインベアリングに塗りクランクキャップボルトをゆっくりとねじ山の異常がないか確認しながら丁寧に規定トルクで締め付けます。締めつけ後に芯ずれがないか、フローティング状態に入ったかを確認します。どうしても組付けペーストの非流動ではフローティングの確認ができないので使用はしません。
その様に組付けたクランクを指先で軽く回るかを点検します。通常は工具などを使い廻しますが、工具の力も入ってしますので本当の意味での芯ずれやフローティングが分かりません。この様に組み付ける事で芯ずれの無くフローティングのクランクシャフト組付けができます。ここでひっかりがある場合は再度前述の手順を踏みなおさなければいけません。ここの段階で熱対策やフリクションロスなどの含まれたエンジンになっていきます
クランクシャフトもジャーナル部分を磨きます。なめらかに滑る様に廻すために行っていきます。
クランクシャフトをブロックに納めます。この時にクランクシャフトを絶対の水平と仮定してNO1からNO7まであるメインベアリング部の高さを検討していきます。再度ラインボーリングなど行えばよいのですがクランクに合わせてラインボーリングはできないので、クランクに合わせてメインベアリング部の高さを変えクランクシャフトを絶対水平的に使える様にします。この時にクリアランスの変化が出てしますので、クリアランスと仮想水平が成り立つように入念に調整していきます。クランクキャップ側も同様に行い、クランクシャフトに対しての水平の穴の並びを作ります。それが完成したらオイルをたっぷりとメインベアリングに塗りクランクキャップボルトをゆっくりとねじ山の異常がないか確認しながら丁寧に規定トルクで締め付けます。締めつけ後に芯ずれがないか、フローティング状態に入ったかを確認します。どうしても組付けペーストの非流動ではフローティングの確認ができないので使用はしません。
その様に組付けたクランクを指先で軽く回るかを点検します。通常は工具などを使い廻しますが、工具の力も入ってしますので本当の意味での芯ずれやフローティングが分かりません。この様に組み付ける事で芯ずれの無くフローティングのクランクシャフト組付けができます。ここでひっかりがある場合は再度前述の手順を踏みなおさなければいけません。ここの段階で熱対策やフリクションロスなどの含まれたエンジンになっていきます
2018年03月06日
2018年02月28日
大まかに目視点検を行いながら分解し洗浄したエンジンブロックです。油汚れで茶色になっていた内部もブロック自体の色になりました。年月も経っているので洗浄も簡単にはいきませんが数種類の洗浄剤を用いてこの様になりました。
クランクシャフトもキッチリと洗浄します。洗浄後に内燃機加工会社で精密にバランスと曲がり、歪みの測定と修正を行なってもらいます。バランス重量公差は通常より厳しく設定しクランクシャフトの振動軽減に役立てます。曲がりは0.01mm以内に修正し歪みも大変な計測の元に曲がり修正の兼ね合いも考慮し難し修正で歪みとりを行っていきます。
クランクシャフトもキッチリと洗浄します。洗浄後に内燃機加工会社で精密にバランスと曲がり、歪みの測定と修正を行なってもらいます。バランス重量公差は通常より厳しく設定しクランクシャフトの振動軽減に役立てます。曲がりは0.01mm以内に修正し歪みも大変な計測の元に曲がり修正の兼ね合いも考慮し難し修正で歪みとりを行っていきます。
バランス、曲がり、歪みなどの加工修正が終わったクランクシャフトをマイクロメーター(Uの字の物)と呼ばれる計測器とボアゲージ(長細く上に丸がついてる物)と呼ばれる計測器を使い、一般的に言われる精密組付けなるものを行っていきます。
測定始まりの前に確認の為に曲がりなどを納品後チェックを行います。問題はないのですがゲージを使うついでに気を引き締める為に点検します。
マイクロメーターを使い各ジャーナルを測定していきます。アナログですが1/1000まで刻み割りすると読めるので1/1000まで数値化します。その時に金属の測定温度は20°とありますが金属を製品で見た温度と考えて20°には拘らず温度によってSCM系ならこう膨張していく理論的なグラフを使って現時点の温度から検討していきます。また、湿度も重要なファクターになったりもします。
クランクジャーナルの測定が終わった後にメインベアリングボアをこの様に計測して行きます。RBは6気筒で国産エンジンでは長い部類になりボアゲージを上手く使わないと#3#4の測定が難しくなります。このボアからクランクシャフトジャーナルの外形寸法を引き算しそこから狙いたいクリアランスの数字を引き算すると使わなければならないメタル厚みが算出されます。狙いたいクリアランスは0.045にしました。
コンロッドベアリングボアをボアゲージを使い測定します。これもボアからジャーナルを引いてクリアランスを引けば使わなければならないメタル厚みが算出できます。狙いたいクリアランスは0.05です。こちらも当然に温度と湿度の補正を入れています。
コンロッド&ピストンの重量を簡単な感じで測定します。ASSY重量になります。細かく分ける場合もありますが今回はASSYです。6個の重量差を0.5グラム以内とし修正して重量を揃えています。
ピストン径の測定をマイクロメーターを使い行います。ほぼ基準通りの数値です。使用するピストンによってトップから何㎜の所、スカートから何㎜の所などと指定があります。ピストン自体は丸に見えますが丸ではないので最大に大きくなっている部分を測定する意味で指定箇所があります。余談ですが純正などは回転方向とは逆にピストンピンがオフセットされている物などもあります。ライフを考えての作りと思います。
シリンダーボアの計測です。これもボアからピストン外形を引き算してクリアランスを算出します。傷などがなければ再度、最小ホーニングでクロスハッチを作ります。その時にクリアランスの変化に気を配って行います。
測定始まりの前に確認の為に曲がりなどを納品後チェックを行います。問題はないのですがゲージを使うついでに気を引き締める為に点検します。
マイクロメーターを使い各ジャーナルを測定していきます。アナログですが1/1000まで刻み割りすると読めるので1/1000まで数値化します。その時に金属の測定温度は20°とありますが金属を製品で見た温度と考えて20°には拘らず温度によってSCM系ならこう膨張していく理論的なグラフを使って現時点の温度から検討していきます。また、湿度も重要なファクターになったりもします。
クランクジャーナルの測定が終わった後にメインベアリングボアをこの様に計測して行きます。RBは6気筒で国産エンジンでは長い部類になりボアゲージを上手く使わないと#3#4の測定が難しくなります。このボアからクランクシャフトジャーナルの外形寸法を引き算しそこから狙いたいクリアランスの数字を引き算すると使わなければならないメタル厚みが算出されます。狙いたいクリアランスは0.045にしました。
コンロッドベアリングボアをボアゲージを使い測定します。これもボアからジャーナルを引いてクリアランスを引けば使わなければならないメタル厚みが算出できます。狙いたいクリアランスは0.05です。こちらも当然に温度と湿度の補正を入れています。
コンロッド&ピストンの重量を簡単な感じで測定します。ASSY重量になります。細かく分ける場合もありますが今回はASSYです。6個の重量差を0.5グラム以内とし修正して重量を揃えています。
ピストン径の測定をマイクロメーターを使い行います。ほぼ基準通りの数値です。使用するピストンによってトップから何㎜の所、スカートから何㎜の所などと指定があります。ピストン自体は丸に見えますが丸ではないので最大に大きくなっている部分を測定する意味で指定箇所があります。余談ですが純正などは回転方向とは逆にピストンピンがオフセットされている物などもあります。ライフを考えての作りと思います。
シリンダーボアの計測です。これもボアからピストン外形を引き算してクリアランスを算出します。傷などがなければ再度、最小ホーニングでクロスハッチを作ります。その時にクリアランスの変化に気を配って行います。