2012年12月07日

FJ20 クランクシャフト

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クランクキャップも各単体点検で納得が出来たのでクランクシャフトの組み付けに入ります。そこそこ重量もありウェイトも大きな感じなので一応、内燃機加工で曲がり点検、バランス加工を行いました。そこそこ重量のあるクランクは剛性的や力の伝達に優れていると考えているので好感がもてます。
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清掃もしかっりと行い準備が徐々に整います。 
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 気温や湿度を考慮し計測したメタルを入れていきます。四季に合わせた計測が必要かなと考えています。メタルは光るくらいまで拭き上げます、光ると言う事は表面の凹凸がない状態なのでオイル流動が早くなる事につながります。メタルはオイル流動が温度を下げるので滞留することは温度上昇につながります。では油膜はと考えますが、そこは油圧でフローティングなので問題がありません。メタルと接触するのがエンジン停止や始動時に油圧が無い状態で接触します。だからラッピングなどがあります流動を上げる処理です。と言う事はメタルに油膜保持する表面処理は保持したらダメなのでダメですね。
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クランクキャップも清掃を行い準備が整いました。
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キャップ側も同じくメタルを入れていきます。
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新品のクランクキャップボルトを使います。新品は防錆がされているので一度、完全に脱脂を行います。ボルトが浸かっているのは手に着くととても痛い劇薬です。これであっさりと脱脂が完了します。 
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 キャップボルトにワッシャーを入れてオイルを塗布し準備をします。
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クランクシャフトを組み付けペーストを塗ったベアリングの上に乗せます。同様にキャップ側にも組み付けペーストを塗っておきます。今回はペースト+オイル混ぜた物を使いました。オイル8のペースト2くらいの割合でペーストが流動するくらいの柔らかさを作り使用します。 ペーストのかじり防止は最高に凄いと思っています。
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一度クランシャフトを組み付け回転の確認をした所360°の一部に違和感がありましたので分解してメタルを確認しました。ネジを締めれば完成ではなくクランクの回り方で完成なので回り方が気にいらなければやり直しです。メタルにややアタリがあります。この時点でアウトです。1から5で一番回転に影響を出していたのが5番なので5番を徹底的に確認します。アタルならメタルを薄くすれば良いのではと考えますが薄くするのは根本的な解決になりませんので行いません。静的な状態の引き算ではクリアランスがあるので回転の中でおかしな事がお起きるのかそれとも見落としがあるのかを考えて原因を確認した方が良いと考えます。なんでもメタルせいにしてはいけないので。本当はなんでも良いのですよ自分の目指すクランク回転が実現できれば、理屈もクリアランスも。。。。
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メタルの当たっている部分を良く確認すると線でうっすらと外側で当たっています。キャップ側に問題かなと考えてみます。こんな線アタリでね。。。気にいらない感じが。。。
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 念のために光明丹を使いメタル背面のアタリを確認します。目や計測機では分からない歪みなどが光明丹を使えば分かったりするので。これはメタルだけ入れたアタリ方です。クラッシュが押されていないから全体に当たっていませが、気になる線アタリ部分に強いアタリが見えないので背面は問題がないと判断していきます。主立った原因が分からず2回目の組み付けを神頼み的に組んでみたら、ダメです気にいらない状態でした。やっぱりエンジンは機械です、ごまかしや神頼みは通用しません、そうなるには訳がどこか必ずあるはずです。再度点検します。メタルやボアー側に問題がないと自分の中で決断し、シャフト;側に問題があるのではと考えて点検すると。気に入らない部分がウェイトが上がって来た時に違和感がありアタリが強いのがキャップ側で端の部分を念入りに虫眼鏡を使うくらいに点検すると、なんて表現したら良いか分からない程細い線キズを発見しました、キズは鋭利な感じなのでキズの左右が盛り上がりクリアランスを締めていた様です。あまりやりたく無いですが1500番のペーパーでで盛り上がりを消しました。キズといってもも本当に分かりづらいキズです虫眼鏡で見つけたくらいのです。
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クランク組み付け完了です。回転もまずまず納得が出来ました。一応、私なりの回転点検の動画です。レンチなど一切使わずに回転点検をします。レンチを使ってでは本当の良し悪しが分かりません。レンチを使わなければ回らない状態は失敗と私は考えています。指先に感じる何かが常に悪い方向に向かうと言う事になります。

知人などとエンジンの話しになりますと。私のエンジンはフリクションの表現で例えられますが、フリクションを狙った考えではないのです。如何に少ない力で回転させる事で点検を行うと見える部分があります、なのでクランクの先端で指先で力を入れない状態で回らなければ正直コワイのです。その少ない力で回らなければもうそこにはストレスが生まれているので、回転が早くなればストレスも増大しコワイ物になっていきます、本当に狙いたいのは安定した燃焼温度帯を保持するのが目的になるのです、回転上昇と共に温度上昇をする様ならば燃焼室温度も上昇していくのでそれでは本当の出力が得られないと考えます。なので、軽く回るのは本当はおまけみたいな物なのです。 


sandaautocreate at 22:20コメント(0)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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