FJ20 オイルパーテ―ション&オイルパンバッフル!!

FJ20も腰下も組みあがり補機類のセットアップに入ります。先ずはオイルパン関係、ブロックの形状から考えていきます、幸いFJ20はフルブロックなのでバッフルを作りやすい形状なので貧乏くさく切った張ったで流用します。オイル偏りでプレッシャーが下がっても全然平気なエンジンに仕上げてますが、やれる事はやるなので、オイルパンパーテ―ション&バッフル製作です。

出来る限り不要な穴を鉄板で埋めていきます。クランク側にオイルパンのオイルが上がらない様にするのが狙いです、出来れば全部埋めたいのですが、オイルのリターンも考えると開けておく事が必要なので多少、残します。この状態でストレーナーを付けるだけになり、ほぼオイルパンの空間と遮断ができなんとなくドライサンプ風味です。しかしTIGで歪みを修正しながらチクチク薄物溶接は時間ばかりが過ぎていきます。

セパレーター+ストレーナー。クランクなどはほぼ見えない状態になりました、これで無いとは思いますが、オイルの偏りでクランクがオイルを叩く事もなくなりコーナー中でオイルに力を食われる事も無くなります。また内圧の発生源の一つのピストン下降時の圧力をオイルが直接受ける事が無くなりオイル飛散の抑制にもつながり、熱い気体をオイルが直接受ける事がないのでオイル温度も低く抑える事にも繋がります。また、初期段階で内圧抜き用のパイプが加工されている場所がバッフルより上にあるので内圧の排出にも貢献します。

オイルパンも当然加工します。型紙がある部分が開口部になり、オイルストレーナーのサイズから考えると不必要に大きいので最小限の開口部にしていきます。とりあえずの型紙で塞ぎ、どの位置にストレーナーが来るか計算し最小限の穴を開けていきます。
鉄板に穴を開けました、これは下段側のプレート、下手なりに折り返しを付けました、折り返しで多少強くしたい狙いがあったので。

オイルパンを蓋するだけで無く、2段構造にします。オイルの偏り防止、泡立ち抑制、オイルパン部のオイル温度の多層化が狙いです。簡単にはやりませんよ!!考えて考えて液体の動きを考えて、様々なエンジンをばらした経験をベースに作っています、良くあるオイルパンの底にストレーナーを囲う様に丸い壁を作る意味のない鉄板とは訳が違います。 コイツは良いパーテーションになりそうです。

ギリギリのサイズ91mm!!FJのピストンと同じです。。。。

下段に泡立ち防止穴を一生懸命にドリルで開けました、そろそろ機械かな。。。

オイルパンに仮組み、工夫だけな感じがしてきます、
ようやく溶接終了です、お上手ではありませんが。。。。

完成後、とりあえず4Lの洗油を入れてみます。この状態でオイルパンを軽く動かすとパーテ―ションの上と下で油の動きがまるで違うのを確認します。丸の中は当然動きが少なく、パーテ―ション上は良く動きます。動く量がこれで格段に減るのでクランクに当たる事も少なくなる事が分かります。また、パーテションの下の部分は動きが少ないのでGでプレッシャーの低下も起きない作りになりここで温度の多層化が生まれる仕組みになります。

さらに油の入ったオイルパンにバッフルを載せ確認です。動きの少なくなったオイルもバッフルに遮られるのでクランク側には上がりません。左に傾き搭載されるFJ20ですがこの作りなら右廻りの高速サーキットでも 有利に働きコーナー中のオイルによる力のロスは無くなります。本当はオイルストレーナーを撤去しオイルポンプから外部にパイプを回しオイルパンの外からオイルを吸わせてバッフルをもっと密閉にしてやりウェットだけどドライサンプ風味を強くしたかったのですが、やりすぎ禁物なので、なんとなくドライサンプ風味で完成させました。これでFJはなんて言わせませんよ!!!FJはまだまだしつこい位に続きます。